2025.05.09

神奈川県でアパート・マンションの大規模修繕に使える補助金一覧|省エネ・長寿命化工事をプロが解説【2025年最新】

神奈川エリアの大規模修繕補助金・助成金のアイキャッチ

「マンションの修繕費が高すぎる」「アパートの老朽化対策に補助金は使えるの?」

とお悩みなら、神奈川県や国、自治体が提供している「大規模修繕向けの補助金」を利用するのがおすすめです。

この記事では、管理組合やオーナーが利用できる神奈川エリアの補助金制度を、対象条件・補助金額・申請方法まで、アパート大規模修繕のプロ「株式会社マーク」が解説します。

2025年の最新情報を紹介しているので、失敗しない補助金活用の参考にしてみてください。

補助金活用で修繕コストを最大30%削減できる可能性も

アパート・マンションの大規模修繕は、1回当たり数十万~数百万円規模の費用がかかるため「予算を確保できそうにない」「修繕積立金だけではまかなえないと」とお悩みの人も多いのではないでしょうか。

大規模修繕1回当たりの費用目安を知りたい方はこちら

それならまずは、国や神奈川県が提供している補助金・助成金を活用できないか確認してみるのがおすすめです。

神奈川県では大規模修繕にかかる費用の一部を、補助・助成してくれる制度が複数用意されています。(参考:神奈川県『「支援・助成を受けたい」一覧』

高額な費用負担を抑えられるので、ぜひ次項から紹介する「神奈川県の補助金情報」をチェックしてみてください。

【株式会社マーク担当者のコメント】
補助金をうまく活用すれば、アパート・マンションにかかる工事費用を最大30%程度削減できる可能性があります。

今すぐ最も高額な補助・助成を受けられる神奈川県の補助金を知りたいという方は、神奈川県でアパートの大規模修繕工事を提供する株式会社マークにご相談ください。

株式会社マークに神奈川県のアパート大規模修繕の補助金を相談する

神奈川県のアパート・マンション大規模修繕向け補助金一覧【令和7年】

2025年現在、神奈川県ではアパート・マンションの大規模改修に対して、次の補助金を適用できます。

補助金の名称対象エリア補助額
長期優良住宅リフォーム推進事業(令和6年情報)神奈川県全域最大160万円/戸
マンション長期修繕計画作成促進モデル事業横浜市最大20万円(補助率1/2)
神奈川県民間建築物吹付けアスベスト等補助事業費補助金神奈川県一部エリア最大25万円/棟
耐震改修補助神奈川県一部エリア自治体ごとに異なる
屋上・壁面緑化 / 生垣づくり助成川崎市最大100万円

長期優良住宅リフォーム推進事業(令和6年情報)

「長期優良住宅リフォーム推進事業」は国立研究開発法人の建築研究所が提供している集合住宅も対象となる補助金です。

リフォーム後の建物が以下の性能基準に適合することで補助を受けられます。

  • 構造躯体等の劣化対策
  • 耐震性
  • 省エネルギー対策
  • その他任意項目もあり

参考1:建築研究所「長期優良住宅リフォーム推進事業(令和6年度)」
参考2:建築研究所「マンガでわかる長期優良住宅リフォーム推進事業(共同住宅編)」

補助額

最大160万円/戸

対象エリア

神奈川全域

対象工事

  • 給排水管の交換・更生工事
  • 外壁サイディング(通気工法)の張替え
  • 外壁塗膜、防水層等の劣化に対して再塗装、トップコート等の補修工事
  • エレベーターを新たに設置する工事

住宅の場合は内装系の工事にも適用できますが、アパート・マンションの場合は外装関連の工事が対象となります。

参考:建築研究所「補助対象となるリフォーム⼯事の区分について(令和6年度)」

申請期間

令和7年版は未定

マンション長期修繕計画作成促進モデル事業

「マンション長期修繕計画作成促進モデル事業」は、長期修繕計画がない、または見直していないアパート・マンションの修繕工事費用の一部を補助してくれる制度です。

参考1:横浜市「長期修繕計画がない、長年更新していないマンションへの補助金」
参考2:横浜市「制度チラシ」

申請先|横浜市建築局住宅部住宅再生課
(TEL:045-671-2954)

補助額

最大20万円(補助率1/2)

対象エリア

神奈川県横浜市

対象工事

  • 外壁、内壁、天井、床等の住宅本体に関する調査
  • 屋上又は屋根、バルコニー、共用廊下等の防水に関する調査
  • 給排水管及びその設備(高架水槽、受水槽等を含む。)に関する調査
  • 電気、ガス、通信、消防、エレベーター、機械式駐車場等の設備に関する調査
  • 手すり、扉、階段、配管などの鉄製品、金属製品、及び配線等に関する調査
  • 長期修繕計画の作成委託費用

【株式会社マーク担当者のコメント】
基本的に調査費用をまかなえる補助金です。なお、上記の調査費と、長期修繕計画の作成委託費用は、それぞれ1回ずつ申請できます。

申請期間

令和7年度中に補助決定が決まり、令和8年度1月末までに事業を完了できるもの

神奈川県民間建築物吹付けアスベスト等補助事業費補助金

「神奈川県民間建築物吹付けアスベスト等補助事業費補助金」は、民間建築物の所有者の方などに対し、アスベスト含有調査にかかる費用を補助してくれる制度です。

参考1:神奈川県「アスベスト含有調査に対する補助制度」
参考2:神奈川県「申請から補助金交付までの流れ」

申請先|県土整備局 建築住宅部建築安全課
(TEL:045-210-6257)

補助額

最大25万円/棟
※アスベストの含有調査を一検体のみ実施する場合は最大16万円

対象エリア

逗子市、三浦市、伊勢原市、海老名市、座間市、南足柄市、綾瀬市、葉山町、寒川町、大磯町、二宮町、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町、愛川町、清川村

対象工事

  • アスベスト調査・試験

申請期間

記載なし

耐震改修補助

「耐震改修補助」は、3階以上かつ1,000㎡以上のマンション、また左記以外の小規模アパートに適用できる補助金制度です。

神奈川県の複数の自治体が提供しており、各エリアごとに対象物件の条件が異なります。

参考:神奈川県「耐震改修補助」

申請先|県土整備局 建築住宅部建築安全課
(TEL:045-210-6257)

補助額

最大数千万円
※神奈川県内の自治体ごとに異なります。

対象エリア

マンション小規模アパート最大補助額
横浜市×最大5,000万円
川崎市最大95万円/棟
相模原市×最大60万円/戸
藤沢市最大5,000万円
小田原市×最大1,000万円
秦野市×最大50万円/戸
大和市×最大50万円/戸
※神奈川県「耐震改修補助」より抜粋
※アパート・マンションが対象のエリアのみ記載

対象工事

  • 耐震改修を目的とした改修工事(大規模修繕)

申請期間

自治体により異なる

屋上・壁面緑化 / 生垣づくり助成

「屋上・壁面緑化 / 生垣づくり助成」は、建物の屋上・壁面を利用して緑化に取り組む工事費用の一部を助成してくれる制度です。

屋上緑化は3㎡以上、壁面緑化は公共性があり幅5m以上、また3㎡以上緑化することで助成を受けられます。

参考1:川崎市公園緑地協会「屋上・壁面緑化 / 生垣づくり助成」
参考2:川崎市公園緑地協会「川崎市屋上緑化等助成事業助成金交付申請の手引き」

補助額

屋上緑化:最大100万円
壁面緑化:最大50万円

対象エリア

神奈川県 川崎市内

対象工事

  • 屋上緑化
  • 壁面緑化

申請期間

記載なし

国土交通省のマンションストック長寿命化等モデル事業とは?

アパート・マンションに適用できる大規模修繕の補助金は、神奈川県や自治体からだけではなく、国土交通省からも「国土交通省のマンションストック長寿命化等モデル事業」という形が提供されています。

この制度は、集合住宅の管理適正化・再生円滑化を進めていくために、政策目的に適合した老朽化マンションの長寿命化にかかる、大規模修繕計画・工事費用の一部を支援してくれるのが特徴です。

参考1:国土交通省「マンションストック長寿命化等モデル事業」
参考2:川崎市公園緑地協会「川崎市屋上緑化等助成事業助成金交付申請の手引き」

参考として以下に、計画支援・工事支援の補助内容をまとめました。

対象事業者補助額
【計画支援1】
先導的再生モデルタイプ
・マンション再生コンサルタント
・設計事務所
・管理会社
選定1案件につき原則500万円/年(最大3年)
【計画支援2】
管理適正化モデルタイプ
同上同上
【工事支援1】
先導的再生モデルタイプ
・施工業者
・買取再販業者
・管理組合に関わって改修事業に参画する者(事業参画者)
以下2項目の費用の1/3
【1】調査設計計画に要する費用
【2】長寿命化に資する工事のうち先進性を有するものに要する費用
【工事支援2】
管理適正化モデルタイプ
・施工業者上記に加え
【3】大規模修繕工事とあわせて実施する性能向上工事

【株式会社マーク担当者のコメント】
オーナー個人ではなく、事業者が対象の補助金です。令和7年は、5月、7月、10月の3回に分けて受付がおこなわれる予定ですので、選択肢のひとつとして検討してみてください。

補助金が使える具体的な大規模修繕工事とは?

神奈川県や国の補助金は「居住環境の改善」「エネルギー消費の抑制」「安全性の向上」を目的として、主に次のような工事を補助の対象としています。

工事区分補助対象になりやすい内容
省エネ化・二重窓(内窓)や断熱窓の設置
・LED照明への交換(共用部)
・高効率給湯器(エコキュート)導入
・断熱塗装(外壁・屋根)
防災・耐震・屋上防水工事
・外壁のひび割れ補修・タイル浮き修繕
・耐震補強・診断
・非常用照明・避難誘導灯の設置
老朽化対策・共用廊下・階段・手すりの交換
・給排水管の更新工事
・鉄部塗装やサビ対策
・ポンプ・タンクの改修

それぞれの対策のどのような部分に補助が出るのか、以下より詳しく見ていきましょう。

省エネ化|二重窓(内窓)・LED・断熱塗装

アパートやマンションの大規模修繕のなかでも「省エネ化」を目的とした工事は、補助金の対象になりやすく採択率も高い傾向にあります。

たとえば神奈川県では「カーボンニュートラル」「住宅のエネルギー効率向上」が推進されており、次のように断熱性・省エネ性能を高める工事に補助金が集中している状況です。

大規模修繕に合わせて省エネ化を実施する際には、ぜひ対象となる補助金・助成金制度を活用しましょう。

防災・耐震|外壁補修・屋根防水・非常用設備

神奈川県は、地震が起きるエリアとして「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定されている(参考:地震本部「神奈川県の地震活動の特徴」)ほか、過去の傾向から、全国的にも比較的、地震頻度が高いエリアであることがわかっています。

神奈川県の通算地震回数
出典:データと雑学で学ぼう遊ぼう「震度別地震回数」

そのため防災・耐震性を高めるための修繕工事も、補助金制度で対象工事とされているのが特徴です。

特に老朽化した共同住宅では、屋根防水や外壁改修、非常用設備の設置などが重要な改修項目とされているため、地震対策を検討中なら、補助金・助成金を申請してみてください。

老朽化対策|共用廊下・配管・外階段・手すり交換

建物の老朽化に対応する修繕工事も、安全性・維持管理の観点から補助金の対象になるケースが増えています。

たとえば神奈川県では、アパートを含むマンションの高経年化が大幅に進行しており、県内にある約78万戸の建物のうち、築40年を超えるものが平成30年時点で約12万戸(約15%)もある状況でした。

また今後も経年化は進んでいき、令和20年には約半数が築40年越えになると試算されています。

神奈川県におけるアパート・マンションの高経年化
出典:神奈川県「神奈川県住生活基本計画(p.11)」

老朽化によるトラブルや事故は、建物の資産価値低下や管理責任問題にもつながることから、複数の補助金・助成金が提供中です。

安全性と快適性を確保するためにも、この機会に大規模修繕を実施するための補助金を利用してみてはいかがでしょうか。

【株式会社マーク担当者のコメント】
補助金の対象になるかどうかは、工事項目の内容や建物の築年数、図面・仕様書の有無によっても変わってきます。

「自分の物件が該当するか不安」「どの制度が一番お得か知りたい」といった方は、まずはお気軽にご相談ください。

株式会社マークに神奈川県のアパート大規模修繕の補助金を相談する

補助金申請のステップをわかりやすく解説【管理組合・オーナー向け】

アパート・マンションの大規模修繕に補助金の活用したいなら、制度の内容だけではなく、申請フローを理解しておくことが重要です。参考として以下に、一般的な申請手順をまとめました。

  1. 補助金制度を確認し、工事会社と相談
  2. 管理組合の決議(議事録作成)
  3. 書類一式の準備と提出
  4. 審査・現地調査(必要に応じて)
  5. 採択通知 → 工事開始
  6. 工事完了報告(実績報告・写真等)
  7. 補助金交付(支払)

「申請=即受給」ではなく、段階的な審査と報告が必要です。

申請から実際の交付までは数ヶ月かかることも多く、年度内に予算を消化しきれないケースもあるので、早めの準備・動き出しを心がけましょう。

なお大規模修繕工事は定期的に実施することが重要です。そのたびに補助金申請の検討が必要ですので、工事の頻度が気になる方は、以下の記事をチェックしてみてください。

大規模修繕工事を何年ごとに実施するか気になる方はこちら

必要書類とよくあるミス

補助金の申請時に提出する、主な必要書類をまとめました。

書類名主な取得先・入手方法
工事の見積書・仕様書工事業者(施工会社)から発行
建物の平面図・立面図管理組合の保管資料・設計事務所・過去の図面資料
補助金交付申請書(指定様式)各自治体の公式Webサイト(例:神奈川県・市役所)でダウンロード
※補助金の種類ごとに異なります
工事前の現況写真管理組合・施工業者が現地撮影(スマホ写真でもOK)
管理組合の議事録管理組合理事会で作成・総会で承認後に記録
登記簿謄本・建物所有者名簿法務局で取得可能(オンライン請求可)
耐震診断結果・省エネ性能証明耐震診断士・省エネ機器メーカー・施工業者が提供
※神奈川県「神奈川県家庭部門脱炭素推進事業費補助金交付要綱」「神奈川県民間建築物吹付けアスベスト等補助事業費補助金」などを参考

なお、書類を準備する際には、よく次のようなミスが発生します。

  • 見積書に「補助対象項目」が明記されていない
  • 工事写真が不鮮明・撮影日が不明
  • 住民総会議事録の不備(対象工事に明確な承認がない)
  • 古い様式を使用している(制度の更新に気づいていない)

提出書類に不備があると、審査に通らなかったり、交付が遅れたりする原因になるので気を付けてください。

審査から交付までの注意点

補助金は「申請すれば必ずもらえる」わけではありません。

たとえば、内容審査・現地確認・工事報告・交付決定といったプロセスを経て、はじめて支給されます。

また補助金は、工事に着手する前に交付決定を受けなければなりません。工事後に申請をすると、申請できなくなってしまう点に注意してください。

【株式会社マーク担当者のコメント】
補助金の申請は、はじめての人にとって難しい作業・準備が多いです。
もし補助金申請について相談したい、サポート受けたいという場合には、株式会社マークにご相談ください。

株式会社マークに神奈川県のアパート大規模修繕の補助金を相談する

神奈川県の大規模修繕補助金は施工業者に相談するのがおすすめ

「補助金を活用して修繕費を抑えたい」と考えているものの、そもそも何から始めるべきかわからない、とお悩みではないでしょうか。

それなら、スムーズに補助金の適用の有無および申請手続きを進めるためにも、補助金サポートに強い施工業者に相談することからスタートしましょう。

神奈川エリアでおすすめの大規模修繕工事業者はこちら

【業者に相談するメリット】
・補助金の対象条件に合わせた工事項目を提案してくれる
・申請書類や図面の整備を支援してくれる
・申請タイミング・制度選びのミスを防げる

補助金の申請に失敗すると、補助を受けられないほか大規模修繕の全額が手出しになってしまいます。その失敗を回避するためにも、以下のポイントを比較しながら神奈川県の実績が豊富な業者を比較しましょう。

  • 無料見積もり & 無料診断に対応しているか
  • 神奈川県内での施工実績が豊富か
  • 口コミ・評判が多いか(良いか)

【株式会社マーク担当者のコメント】
上記の情報は、株式会社マークも公開しています。興味がある方は、ぜひご参考ください。

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よくある質問(FAQ)|アパート・マンションの補助金活用で失敗しないために

アパートでも使える補助金はありますか?

賃貸アパートの所有者でも、建物の性能向上や省エネ対策、老朽化対策のための工事であれば、多くの補助制度が利用可能です。特に共用部(外壁・階段・屋上など)に対する改修は対象になりやすい傾向があります。

修繕積立金と補助金の併用は可能?

併用可能です。なお、補助金はあくまで「対象工事費の一部を支援する制度」であるため、不足分は修繕積立金や自己資金で補うのが基本である点に注意してください。

補助金が使えるのは共用部だけですか?

基本的には共用部が対象ですが、専有部でも条件を満たせば対象になるケースがあります。ただし、マンションやアパートの補助金制度は、多くの場合「共用部(外壁・屋上・廊下・階段・設備など)」の改修を対象としている点に注意してください。

さらにQ&Aをチェックしたい方はこちら

補助金制度を活用して賢く大規模修繕を進めよう

アパートやマンションの大規模修繕は、建物の価値維持・安全性確保・居住者満足度の向上のために欠かせない取り組みです。

ですが一方で、多額の費用負担や資金調達の不安を抱える管理組合・オーナーも少なくありません。

そのためまずは、神奈川エリアで補助金サポートに強い施工業者に相談することから始めるのがおすすめです。利用できる補助金の提案はもちろん、それを含めた見積もりを取得できます。

【株式会社マークからのご案内】
株式会社マークでは、神奈川県内のアパートを対象に、大規模修繕工事を見据えた建物の「無料点検」「補修相談」を承っております。「まだ直さなくても大丈夫?」という軽微な状態でも、お気軽にご相談ください。

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監修・執筆|この記事は株式会社マークの編集チームにて作成しております。なお掲載している国・神奈川県の情報は最新情報にもとづき適切に編集を実施しています。

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